宮古島のサンゴ礁とサンゴ
  サンゴは、水温が18℃〜30℃くらいまでの暖かい熱帯から亜熱帯(あねったい)の海岸に生息しています。 世界中のサンゴの種類は800種類と言われていて、そのうち石灰質(せっかいしつ)が高くサンゴ礁を作る造礁(ぞうしょう)サンゴと呼ばれる種類が450種類あります。

日本では約400種類、沖縄では360種類のサンゴが生息しています。
サンゴの保護(ほご)グループや研究者の報告では、宮古島の周辺には現在250種類くらいのサンゴが生息しています。

サンゴはとてもデリケートな生き物で、海水の汚染(おせん)や海水温度の上昇、太陽光量などの自然条件の変化でも白化(はっか)がはじまります。
サンゴの白化については、こちらをお読み下さい。
   
宮古島近海のサンゴ
宮古島のサンゴ礁 1. チジミウスコモンサンゴ
2. ノコギリクサビラサンゴ
3. ハナガサミドリイシ
4. ハナヤサイサンゴ
5. マルキクメイシ
6. ユビエダハマサンゴ
7. ミドリイシ
 
宮古島の生活に大切なサンゴ
 
1. サンゴ礁は魚や多くの海の生物にとって身を守ってくれたり、新しい生命を生み育(はぐく)む場所なので、「海のゆりかご」 とも呼ばれています。
 
 
2. たくさんの魚や生き物が集まってくるので、サンゴ礁は 「海の熱帯林」 と呼ばれることもあります。
   
3. また、サンゴの中にある褐虫藻(かっちゅうそう)といわれる部分が、木と同じように体内に二酸化炭素(CO2)を取り込んで、光合成(こうごうせい)をおこないます。 しかもサンゴが吸収する二酸化炭素の量は森の木よりも多いので、サンゴ礁が増えると空気もきれいになります。
   
4. サンゴ礁が健康だと魚も増えるので、島の漁業が栄(さか)え暮らしが豊かになります。
   
5. サンゴ礁があると、多くの観光客が美しい海や海洋レジャーを楽しむために宮古島に来るので、島の産業が栄えます。
 
八重干瀬(ヤビジ)のサンゴ礁
  下の7枚の写真は、宮古島が世界に誇る八重干瀬のサンゴ礁です。
この1個、この1本を大切に守りましょう。
 
宮古島のサンゴ礁 八重干瀬
 
宮古島のサンゴ礁 八重干瀬
 
宮古島のサンゴ礁 八重干瀬
 
宮古島のサンゴ礁 八重干瀬
 
宮古島のサンゴ礁 八重干瀬
 
宮古島のサンゴ礁 八重干瀬
 
宮古島のサンゴ礁 八重干瀬
 
 
世界のサンゴ礁の状況:
 

海全体でみると、サンゴ礁は他の海洋環境と比べより多くの生物をサポートしています。
サンゴ礁は熱帯雨林に匹敵するくらい多種多様な生物をサポートしていて、数千もの生き物がサンゴ礁に頼って生活しています。

サンゴ礁は、数千年の歴史を映し出す地球上でもっとも古い生態系です。
サンゴポリプはとても小さい生命体ですが、まとまって地球上で最も大きな生体構造を形成し、中には宇宙から確認できるほど大きなものもあります。

元気なサンゴ礁は、人類にとっても貴重です:

世界中でおおよそ5億人の人々がサンゴ礁にかかわりをもって生活しています。 そのうち、3千万人がサンゴ礁にたよった生活を営んでいます。
サンゴの生態系は

    1) 魚のすみかであり、産卵し、成長するための場所を提供しています。
2) サンゴ礁は、海岸線を嵐や高波の浸食から守っています。
3) 人類の食糧となる貴重なタンパク源である魚を育て続けます。
4) 漁業、娯楽、観光に従事する人たちに仕事を生み出し、収入の道が開かれます。
5) 新薬の原料でもあり、多種多様な生態系を維持するための重要な資源となっています。
     
 

これらをお金に換算すると、世界中で年間おおよそ298億ドル(3兆7千250億)の経済効果があるそうです。 そのため、サンゴ礁の減少が続くと世界的規模で人々の生活に大きな影響を与えます。

サンゴ礁の生存を脅かす人間の行動:

世界のサンゴ礁の約20%が再生不可能な状況で、残りの50%が破壊の危機に面しています。
サンゴ礁にとっての脅威には、

    1) 温暖化現象
2) 魚の乱獲
3) 土壌の汚染
 

などがあり、ほとんどが人間の行動によるものです。 その結果、

    1) サンゴが病気になる
2) 台風などの大波で壊れやすくなる
3) 観光や娯楽船によってもたらされるダメージ
4) 海洋ゴミによるダメージ
5) サンゴの天敵の発生

宮古島のさんご礁
  なども加わり、サンゴの保全活動が難しい状況となっています。
 
 

参考資料:
NOAA National Ocean Service Coral Reef Conservation Program

 

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