ご家族の皆さまと考える子供と酒の問題 |
何かを良くしたい時や解決したい時に一番大切なことは、「現実をしっかりと理解する、つまり本当はどうなんだろうか?」を知ることだそうです。 私たちの大好きな宮古島にも、素晴らしいところと直していきたいことや、問題となっていることもあるはずです。
「みんなで考える広場」は、宮古島で問題となっていることを考え、「本当はどうなんだろう?」をしっかりと捜し、どうしたら良くすることが出来るかをみんなで考える広場です。
宮古島キッズネットに寄せられている意見で一番多いのが「宮古島の人(特に、おじいや父親、夫、そして若い男の人たちや、時には男女学生までも・・・)がお酒をたくさん飲むので、自分の子供たちも同じようになるのではと、とても心配です。 どうしたらいいのでしょうか?」という問題です。
確かに、宮古島ではお酒が各家庭の居間や台所にたくさん並び、アルコール飲料が日常的に手に届くところにあり、多くの家庭では頻繁に酒盛りがおこなわれています。 子どもの目から見ても、人が集まり賑やかに振る舞い、おじいや父親や兄たちも楽しそうに酒を酌み交わす様子を小さいときから見ていると「お酒は、そうとう楽しいものらしい!」との思いを持つのも無理からぬことです。
でも子供たちは、全ての宮古島の大人たちが認識しているお酒の社会的弊害や、健康上のネガティブな現実に気づくことが出来ません。 そこで、「みんなで考える広場」の最初のテーマを 「お酒の問題」 にしました。
この問題はとても年齢幅が広いので、宮古島キッズネットではこのテーマの年齢層を 10歳から大学生及び働く22歳くらいまでの若い人たちを対象とした資料を中心に数多く紹介します。
この年代の人々が将来お酒の影響を受けないために、お酒と健康に関する子供向けの知識としてWHOなどによる未成年のアルコール被害統計や、世界の研究機関から発表される最新の研究結果などを紹介します。
お酒による健康被害や人間関係および社会的損失の実態を伝え、若年層からはじまる飲酒が、生涯を通じてのアルコール依存症や健康障害、社会問題に繋がる人生とならないようにするための対策を早い時期から始める必要があります。
家族のみなさんも参加し、子供たちと話し合うための参考にしてください。
若年層の飲酒問題と取り組んでいる方はすでに読まれたと思いますが、オックスフォード大学出版部が発行する Cerebral Cortex Journal (大脳皮質ジャーナル誌)の2013年1月30日号で、若年層の飲酒と脳への影響についての最新研究報告が掲載されました。
Cerebral Cortex Journal は、@神経メカニズムA思考プロセス B行動形態などについての研究に関する専門誌です。
宮古島キッズネットでは、 これらの最新研究結果などをふまえ、子供の飲酒が精神発達上どのような影響をもたらすのかについて、10歳から18歳の成長過程にある子供に関する資料を中心に紹介していきます。
また、このコーナーでは専門用語や科学用語をできるだけ使わずに、子供が日常使う言葉でアルコールによる神経機能への影響や伝達メカニズムにおよぼす科学的変化を、分かりやすく説明していきます。
白質領域 (White matter Tracts) の詳しいメカニズムは、National Institutes of Health の Dr. R. Douglas Fields の研究発表がありますので、より詳しく知りたい方は参考にしてください。
宮古島キッズネット 運営管理部
参考資料:
ご家族での話し合いの参考として、宮古島キッズネットの運営組織である宮古島プロジェクトによる 「宮古島において、酒による社会的損失がどれくらい大きいかの考察と、実際の酒による健康被害、酒による家庭崩壊の実態の検証。」 も併せてお読みください。 |