中学校の高学年くらいから将来の仕事や夢について意識し、家族や他の人達ともたっぷり話し合いをする時間を持ちましょう。 何をしたいかの目標が定まると、目標を実現するためにはどのような準備が必要なのかを探します。 自分の考えだけではなく、多くの人の意見も聞きましょう。 また、自分と同じような目標を持った人たちがどのような準備をしていたのか知ることも大切です。 今は気づいていない、自分にもっとふさわしい仕事があるかもしれません。 仕事は最初から一つに絞らず、他の選択肢も合わせて考えられるようにしておきましょう。
人間関係- 良い人間関係を築く 生きていく中で、避けては通れないのが人との係わり合いです。 家庭や学校、職場や地域の中で、私たちは必ず誰かと何かしらの係わリ合いを持って生きています。 人は、一人では生きていくことは出来ません。 私たちは周りの人達の支援や協力、理解や応援によって支えられ生きていますが、その反面、周りにいる人達から問題や悩み、ストレスを受けることもあります。 生活の場(家庭、学校、クラブ活動、職場、地域)にあって、一人ひとりが相手を尊重し、思いやりや譲り合いの心をもって接すれば大きな問題は起こらないはずですが、そうはいかないのが世の中です。 生きていく中で一番難しいのが、人間関係なのかもしれません。
私たちは、「先生やクラスメート」、「先輩と後輩」、「上司や部下や同僚」、「親子や兄弟や親戚」、「近所や地域の人々」などの様々な人間関係の中で生きていますが、これらの人間関係が時として、複雑で困難な問題を作り出します。 家庭や学校、職場など身近な場所で問題が起こった場合、その場所から離れる(距離を置く)ことが難しいだけに、大変な精神的負担になります。 相手から一方的に押し付けられる問題に対しては、話し合いで解決することもままなりません。
時として人間関係によって生じるストレスや悩みが、人生を変えるほどの大きな問題となります。 しかし、自分の大切な人生が他人のせいで脅かされることがあっては決してなりません。 自分で解決できない問題は、絶対に一人で悩まず必ず誰かに相談し、周りの人の知恵や助言を得ましょう。 また、自分で困難な場所から抜け出すための勇気と行動力をつけることも大事です。 耐え切れないほどの場所で頑張ってはいけません。 すぐにそこから全力で抜け出しましょう。 “信頼できる”、“一緒にいて楽しい”、“尊敬できる”、このような人達との良い人間関係を築き上げる努力をしましょう。
危機管理能力を磨く−問題が起こった時、どのように対処するか 生きていると、大小様々な問題にぶつかります。 それらの問題を一つひとつ解決し、ダメージを最小限におさえる力が危機管理能力です。 自分を危険や問題から遠ざける判断力も、大切な危機管理能力です。 現在、世の中が目まぐるしく変化する中にあって、気づかない内に思いも寄らぬ状況におかれてしまう事があります。そのような場合でも冷静になって、まずは自分の生命や生活の安全を確保するために、どのように対処するかを考える判断力が必要となってきます。 例えば、ゲームが上達するには、どのような種類の危険があり、それらの危険にどう立ち向かい、あるいは安全に逃げる方法があるのかのシュミレーションを考えますが、それと同じことです。
日頃から周りで起こっている様々な出来事に関心を持ち、人ごとだと思わず自分に照らし合わせて考えてみたり、参考になる行動や解決策を覚えておくことも危機管理能力を高めることになります。どのような状況に置かれても、慌てずに状況確認をしっかりと行い、対策を立てて問題の解決にあたることができるようにしましょう。
シンプルに生きる 私たちは、お金さえ出せば生活に必要な全ての物が簡単に手に入る社会で生きています。 新商品は次々と生産され、それに合わせて派手な宣伝が行なわれて人々の物欲や購買意欲もますますエスカレートしていきます。 流行っているから、安いから、珍しいからと簡単に買ってしまう商品ほど案外すぐに飽きられてしまい、家の中に放置されそのうち処分されてしまいます。 いったい私達の家の中にいらない物がどれだけあるんだろう。 そして、私たち人間のそのような生活習慣が資源のムダ遣いとなり、個人の問題にとどまらず、住んでいる地域や外国にも影響を及ぼすほどの大きな環境問題へとつながっているのです。
何かを買う時は必ず 「これって本当に必要?」、「大事に長く使いたい物?」 と自問自答してみるといいと思います。 無駄な買い物、無駄な・・・をなくし、今ある物を大事に使う。 必要最低限の品物で生活を楽しむ、シンプルで環境に優しい(エコフレンドリー)ライフスタイルを見につけましょう。
肩書きや地位−肩書きや地位で人を判断しない。
私たちは人を評価する材料として、その人の肩書きや地位を用いることがあります。 高い地位や世間に認められた肩書きを見ると、それだけで「すごい人なんだなあ」と思ったり、尊敬の対象になったりします。 しかし、「すごい肩書きや地位=素晴らしい人、人徳者」と単純に決め付けるのではなく、その人物をよく観察し、本当にその人がその肩書きや地位に相応しい人物かどうかをあなた自身で見極める力をつけましょう。
世の中には、肩書きや地位を自分の利益のために悪用する人達も多くいます。 地位のある人や立派な肩書を持っている人だからと、それだけで圧倒されずに人物を観察し、その人の人格や性格を見る力を養いましょう。その人の発言や行いを注意深く見ることで、自分の利益のためではなく、国や地域や人々の事を思って活動しているか、どうかが見えてくるはずです。
ここまでとり上げたテーマに共通することがあります。 それは、さまざまな問題が起こった時に 「そのうちに状況が良くなって来るだろう」 とか、「誰かがどうにかしてくれるはずだ」 といった根拠のない期待感をもって待たないことです。 多くの場合、悪い問題は自然に解消してくれませんし、ほうっておくともっと難しくなってしまいます。 また、家族や先生に相談した時に 「もう少し様子を見てから考えよう」 とか、「そのうち、相手の態度も変わるかもしれないよ」 といった楽観的な答えが返ってきた時は、その人たちから今のあなたにとって解決に必要なアドバイスを期待することはできません。 相談の仕方を変えて、もっと真剣に取り組んでもらえるようにしてみましょう。 ほかにも相談できる先生や先輩、親類の親しいいとこなどがいないかを考え、協力してくれる人の数を増やしていきましょう。 もうひとつ覚えていてほしいのは、相談した人に遠慮して、その人の言う通りにしなくても良い場合があるということです。 人のアドバイスは、みんなそれぞれの考え方によって違うので、あなたが 「それは無理」 と考えるアドバイスは、はっきりと 「それは・・・・・の理由から難しいと思います」 と伝えましょう。 新しいアイデアがもらえるかもしれません。 どんな問題に関しても、立ち向かわなくてはいけないのは自分です。 また、立ち向かうことと同じくらい大切なのが、危険を避けるためにその場を離れる勇気です。
自分で決断する勇気と、迷わない強い意思、危機から逃れるための体力を身につけましょう。 この3つの力をつけることで、将来自分だけでなく自分の愛する家族をしっかり守ることができます。